疑ってかかれ

先日の内容について、あまりにも見事なのでどうも信用がおけなかったのだがやっぱりというかガセネタであるとの情報が上がって来た。

2004年のアメリカ大統領選挙で「共和党ブッシュが勝利した州」と「民主党ケリーが勝利した州」の平均IQを比較した表を載せているサイトがある(1)。表を見ると、前者の州では総じてIQが低く後者の州では高い。だが、この数値は出典が確かではなく、どうやら捏造らしい。

上記サイトで出されている論拠は十分納得できるものであり、元データが捏造されたものであると見てほぼ間違いないだろう。
エコノミスト誌は、2000年の大統領結果の投票結果と教育の程度(2003年時点での14〜15歳の数学の成績の平均点、および2002年時点での人口における学士以上の学位取得者の割合のそれぞれ上位および下位の6州)の関係を示す表を掲載しているが、これを見る限り相関関係があるというわけではないようにみえる。
私は個人的にはブッシュには批判的であり(だからといってケリー支持派でもない。どうせ「同じ穴の狢」だと思っている)、自分の感情に適当に合致する「事実」を、容易に受け入れてしまうという人間の理性のもろさを思い知らされた結果となった。自戒していかねばならないだろう。