寄席に行く
バイト終了後、何の気なしに上野へ。鈴本演芸場の前を通りかかると、夜席のトリが柳家小三治師匠だったので久しぶりに一席聞いていくのもいいかと思い切符買って入る。
ちょうど一人目が始まったところだった。
- 柳家三三「しの字嫌い」
- 翁屋和楽社中「太神楽」(色)
- 柳家禽太夫「蜘蛛駕籠」
- 柳家〆治「看板の一」
- 柳家紫文「三味線漫談」(色)
- 柳家さん喬「片棒」
- 柳家三語楼「壺算」
- (中入り後)林家たい平「粗忽の釘」
- アサダ二世「奇術」(色)
- 柳家小三治「お茶汲み」
さん喬師の「片棒」は落ちまで口演せずに切り。たい平師は枕をたっぷりと振って噺の方は駆け足だったが歯切れがよくておもしろかった。小三治師はなんだか乗り気じゃないような口調でぽつぽつと長い枕を振るが、これがよかった。女飛行士にあこがれてとうとう飛行機の操縦免許まで取ってしまった花魁の話。その後の彼女がどういう人生を歩んだのか、その後のドラマを予感させる。戦争前のことで、おそらくは幸福なことばかりではなかったろうが、膨らませていけば一編の人情話になりそう。
聞き終わった後、なんだか心がほかほかしていた。