イラク日本人人質3人解放

なにはともあれ、無事で良かった。
しかし、気になるのは「その後」だ。
解放された3人は、帰国後どのような発言をし、行動をとるのか。それを見聞きする側は、それに対してどんな反応をするのか。
日本人の拘束という事態を受けて、言葉は悪いが「これ幸い」と「自衛隊の撤退」を訴えてきた集団は、実のところ本心では「無事解放」という事態は望んでいなかったのではないか? 彼/彼女らが拘束され続け、あるいは「最悪の事態」が発生して「くれれば」(いやな言い方だが)、それを足がかりにして政権への批判を強めようと狙っていたのではないか?
もう一つ気になるのが、この3人がその後どういう行動をするのか、端的に言えばなおもイラクへの支援活動を続け、イラクに再び入国して活動しようとするのか、ということだ。
そのような行動をとろうとすれば、家族はもとより世間からも大きな批判を受けるのは必定だろう。しかし、今回活動の途中で拘束されたことで、彼/彼女らの活動の目的は達成されないままになっている。もし彼/彼女らが本気でイラクの民衆を支援しようと思っているなら、その目的を果たさないままで日本国内にとどまり続けることはできないだろう。
なんにせよ、3人が解放されても、この事件を忘れるわけにはいかないし、そもそもイラク問題の本質的な部分は3人が解放されても何ら解決してはいないのだ。